プラコップから発泡スチロールを作ってみた。

みなさんこんにちは。応化くまくです。前回の投稿からかなり空いてしまいました。

今回は100均のプラコップ(ポリスチレン製)から発泡スチロールを作りたいと思います。(ちなみにスチロールはスチレンの別名で同じもの)
発泡スチロールといえば、非常に軽い、保温性に優れている、加工がしやすい、安価であるなどの特徴から、断熱材や梱包材などに使われている身近な物質ですね。


ポリスチレンはチレン(↑のやつ)がたくさんつながって下のようにポリマーになったものです。

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画像:wikiより

ポリスチレンはラジカル(遊離基)連鎖反応によって重合され作られます(ラジカル:不対電子を持つ化学種のこと)。過酸化ベンゾイルをラジカル開始剤として反応を起こすと分子量約100万から300万ものポリスチレンが得られます。過酸化ベンゾイルは約70-80℃でベンゾイルオキシラジカルに分解し、そこから二酸化炭素が抜けフェニルラジカルになります。(下の式)

反応を開始させるのはこのベンゾイルオキシラジカルまたはフェニルラジカルです。ポリスチレンはポリマー鎖が不規則に並んだ非晶質で、加熱すると軟化し冷却すると固化する熱可塑性樹脂です。工業的には発泡スチロールはポリスチレンにペンタンなど低沸点の炭化水素を含ませそれを蒸発させることで発泡させています。それを今回は水とアセトンで行う訳です。水とアセトンを含ませたポリスチレンを減圧することで蒸発、発泡させます。減圧の方法は水を煮沸し水蒸気で満たされている試験管を栓をした状態で急冷します。すると水蒸気が水に戻るので体積が約1700分の1になり減圧されるという仕組みです。

試薬
アセトン(市販の除光液で代用可)
ポリスチレン製プラコップ

器具
試験管 ゴム栓 クリップ 加熱器具

操作※アセトンは引火性です。火を使うので火災に注意しましょう。
①コップをバキバキに1cm弱四方くらいの大きさに割ります。


②少量をビーカーに移し、アセトンを加えます。
③しばらく混ぜていると柔らかくなってきます。(固めのスライムみたいな感じ)


④ゴム栓に挿したクリップに軟化したポリスチレンを取り付けます。


⑤試験管に少量水を入れ煮沸させます。


⑥ポリスチレンの付いたゴム栓で試験管に蓋をし、氷浴させます。
⑦上手くいくとポリスチレンが発泡スチロールになります。

という訳で良い感じに発泡スチロールが出来ました。

読んでくださりありがとうございました。

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応化くまく

身近に手に入れやすい非毒劇物だけで出来る比較的簡単な実験の記事をメインに投稿している化学徒です。まだまだ未熟者ですがよろしくお願いします。

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