【高校化学】絶対分かるmol講座

記事:おーたむ

今回は高校化学で出てくる「mol(モル)」を解説していきたいと思います。
「molって聞いたことあるけどなんも分からん」
「習ったけど何も頭に入ってこなかった」
そんな人向けの内容となっております。

高校化学でmolでつまづく人は多いです。
なぜmolが難しく感じるのか?

・なんなのかイメージしづらい
・そもそもなんでこんなものを使う必要があるのか分からない
・計算がややこしそう
このあたりが原因ではないでしょうか。

実は、なんなのか分かってしまえばmolの計算は小学生でもできます。
計算自体は算数レベルです。
まぁ、小学生はまだ化学反応を習ってないのでできないかもしれませんが…

molの何がややこしいって、一見直感と反するところです。
2molの水素と1molの酸素で2molの水ができます。
「2+1=2???なんでやねんボケ!」
「質量保存の法則ガン無視やんけ』
となって頭が混乱する人が多いです。
まぁ落ち着いてください。

まず最初に覚えておいてほしいのは、
「molは個数」
ということです。
グラムとかリットルの仲間みたいに思ってる人もいますがmolは個数です。

1gと2gを足して2gになったらおかしいですが、molは個数なのでおかしくありません。
「1個と2個足して2個になったらおかしいだろ!」
本当にそうでしょうか?

ここにペンが1本あります。
そしてこちらにリンゴが1個。
この2つをンーーッ!!と合体させると
アッポーペンが1個できました。
1個+1個→1個
何もおかしくないですね?

このように、化学反応では原子が合体したり分離したりすることを考慮する必要があります。
では、水素と酸素で水ができる反応を見てみましょう。

水素は2つペアのH2という形で存在しています。
ここでは一旦
H-H
と表記します。

酸素も同様に
O-O
となっています。

そして水は
H-O-H

H-HとO-OからH-O-Hを作るにはどうすればいいでしょう?
H-Hが2個とO-Oが1個あればH-O-Hが2個できますね?

H-H + H-H + O-O → H-O-H H-O-H

水素2個と酸素1個で水2個ができる。
これは分かりますね。
ということは、
水素2molと酸素1molで水2molができるということです。

「molは個数」
なので、個をmolに置き換えてやればいいのです。

なぜわざわざこんな単位を使うのか?
それは、化学では原子や分子が「何個づつ」反応するかが大事だからです。

水素2個と酸素1個でちょうど反応して水2個ができますが、
水素2gと酸素1gでちょうど反応するわけではありません。
水素と酸素は、1個の重さがそれぞれ違うからです。

じゃあ水素と酸素をぴったり反応させたい時はどうすればいいか?
水素1gは酸素何gとぴったり反応するのか?
原子の数を数えるわけにはいきません。

しかし、1gあたり何個の原子が含まれているのか分かっていれば、計算で出すことができます。
水素は1gあたり約600000000000000000000000個の原子が含まれています。
「いや、多過ぎて計算しづらいわw」
そうですね、では600000000000000000000000個をまとめて「1mol」と呼ぶことにしましょう。
これで計算しやすくなりました。
水素は1gあたり1molの原子が含まれている!

ちなみに水素は2つペアでH-Hという分子の形になっているので水素分子1gだと1/2molです。
水素原子H→1molで1g
水素分子H-H→1molで2g
(混乱してきたらmolを個に読み変えてみよう)

では酸素は?
酸素原子600000000000000000000000個=1mol集めると16gになります。
さっきの水素とは重さが違います。
酸素原子O→1molで16g
酸素分子O-O→1molで32g
(混乱してきたらmolを個に読み変える!)

さて、通常水素や酸素は分子の形で存在しているので、
水素H21mol→2g
酸素O21mol→32g
で計算します。

「それぞれの原子が1molで何gなのか分かってないと計算できなくない!?」
ご安心を。
周期表を見てみましょう。
そこに「原子量」という数値が載っていると思います。
それがつまり、その原子1molの重さです!

酸素のところには16と書いてありますね。
O1個で16ということなので酸素O2は32。
酸素1molは32gと分かります。

では実際に計算してみましょう。
水素と酸素で水ができる反応は

H-H + H-H + O-O → H-O-H H-O-H

水素2個と酸素1個で水2個ができる。
ということは、
水素2molと酸素1molで水2molができるということです。

水素H2 1mol→2g
酸素O2 1mol→32g
なので
水素2molは4g、酸素1molは32g

水素2個と酸素1個でぴったり反応

水素2molと酸素1molでぴったり反応

水素4gと酸素32gでぴったり反応

ということです。
「じゃあ水素1gをぴったり反応させたかったら酸素8gを用意すればいいんだ」
と計算することができます。

このようにmolは、試薬を何gずつ用意すればぴったり反応させられるか計算するのに非常に重要です。
molがなんなのか、なんのために必要なのか分かったでしょうか。

最後にもう一つ計算。
水素4gと酸素32gを反応させると水は何gできるでしょうか?

水素2molと酸素1molの反応なので水が2molできます。
(混乱してきたらmolを個に読み変える!)

じゃあ水2molの重さは?
まず周期表の原子量の値から、水1molが何gなのか計算します。
水はH-O-Hなので水素の原子量=1を2つと、酸素の原子量=16を足して
1+1+16=18
水1molは18gですね。
つまり2molなら36gです。

というわけで
水素2molと酸素1molで水が2molできる

水素4gと酸素32gを反応させると水は36gできる!

そもそも
4g+32g=36gなので当たり前ですね。
(質量保存の法則!)

というわけで今回はここまで!

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