自宅で出来る象の歯磨き粉反応【自宅ラボLv7】

記事:おーたむ

今回はテレビやYoutubeでもお馴染みの有名な実験「象の歯磨き粉」を自宅でやる方法を紹介します。
必要な試薬は30%過酸化水素水とヨウ化カリウムです。
ヨウ化カリウムはネットで簡単に買えますが、30%過酸化水素水は劇物であるため購入難易度の高い試薬です。
そこで、今回は約30%の過酸化水素水を自作して「象の歯磨き粉」の実験をやってみようと思います。

自宅ラボLv7:劇物を扱う実験
生成する過酸化水素水は劇物です。
18歳未満は劇物の所持が禁止なのでやってはいけません。
過酸化水素水は皮膚に付くとチクチクと痛み、皮膚が白くなって数日間治りません。
取り扱う際は皮膚に付かないように十分注意してください。
参考→【レベル別】自宅化学実験マニュアル

試薬
・オキシドール(3%過酸化水素水)
・ヨウ化カリウム

過酸化水素は沸点約150℃の液体で、濃いものは非常に不安定で分解しやすいため水溶液として流通していて、一般には30%水溶液と3%水溶液があります。
30%溶液は劇物であり、酸やアルカリ、金属イオンと反応して急激に分解し大量の酸素が発生します。
汚れた容器に入れて蓋をすると分解して内圧が上がり爆発する可能性があります。
何もしなくても徐々に分解するため容器に密閉すると危険です。
また、皮膚を激しく冒します。
↓こうなります

3%溶液は劇物指定から外れ、オキシドールとして薬局等で普通に売られています。
この濃度であれば分解は穏やかで、取り扱いは楽です。
皮膚についても大丈夫です(消毒液なので)。

過酸化水素の沸点が150℃であるため、慎重に煮詰めれば濃縮することができます。
今回はオキシドールを煮詰めて過酸化水素の濃度を上げていきます。

前述したように濃くなると酸・アルカリ・金属・その他色々な物質によって分解が促進されるため濃縮に用いる容器は汚染されていないものを使います。
また、強く加熱しすぎると分解してしまうためホットプレートで慎重に加熱していきます。
過酸化水素水は分解すると酸素と水になるため、失敗するとただの水ができます。


約1/10の量になるまで煮詰めていきます。
100mLのオキシドールを約10mLまで濃縮しました。
うまくいけば約30%の過酸化水素水が出来ています。
過酸化水素も蒸発するので実際はもう少し薄いと思いますが。

さて、煮詰め終わったらよく冷ましておきます。
熱いまま実験に使うと危険ですし、反応が早すぎて表面しか反応せずうまくいきません。
冷めたら洗剤を数滴入れます。
洗剤を入れ忘れると過酸化水素水が飛び散って非常に危険なので気をつけてください。

洗剤を入れた過酸化水素水に、ヨウ化カリウムの粉末もしくは飽和溶液を勢いよく入れると反応が始まり多量の泡が出ます。これが「象の歯磨き粉」と呼ばれるものです。


市販の30%過酸化水素水だともっと反応が激しいのでおそらくちょっと薄いですね。
でもそれなりにしっかり泡が発生していて、自宅でやるレベルにしては十分ではないでしょうか。

ちなみに洗剤を入れないとこうなります。
発熱した過酸化水素水が飛び散って非常に危険なので真似しないでください。


【おまけ】
びっくりチキンの中に試験管を入れて象の歯磨き粉をやってみると…

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